【「水を抱く女」評論】現代のベルリンにおいて孤立感を抱えて生きるウンディーネの受難と遍歴
冒頭、カフェテラスで恋人のヨハネスから別れ話を切り出されたベルリン都市開発の歴史家ウンディーネ(パウラ・ベーア)は一瞬、茫然自失の表情を浮かべながらも、語気強くこう切り出す。「行っちゃだめ。戻って、私を捨てたら殺すから」。不穏なダイアローグで始まる「水を抱く女」が、ありふれた失恋譚から、一挙に神話の世界へと変貌するのは、カフェで声をかけたクリストフ(フランツ・ロゴフスキ)とともにウンディーヌが、揺れによって倒壊した水槽から溢れ出る大量の水を全 全文
映画.com 03月21日20時00分
Source: 映画1
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