【映画評論「はちどり」】新人監督の並外れた感性に胸がざわめく、みずみずしくも不穏な思春期映画
映画監督の処女作には、とかく私的な体験が色濃く投影されるものだ。韓国のキム・ボラ監督が撮り上げた長編デビュー作は、ソウルの集合住宅で暮らす中学2年生の少女の物語。監督自身の“あの頃”の記憶に基づいているそうだが、個人的なノスタルジーや感傷を前面に押し出した湿っぽいドラマではない。かといって、冷徹に客観視して自己探求を試みたような映画とも違う。1994年の夏から秋にかけての数ヵ月間、主人公ウニが経験する生涯忘れることのできない出来事を、独特の距離感の 全文
映画.com 06月13日18時00分
Source: 映画1
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